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エンリケ・アユカル師

恩師 アユカル先生の訃報

和泉 まさ江 外国語学部イスパニア語学科(1986年卒業)

 ケータイを持たないわたしは仕事から帰宅すると郵便受けをあけるようにパソコンを立ち上げてチェックする。けれどその夜、その日に限って疲労困憊、翌日もパソコンを眠らせたままわたしも眠りこけていた。2日ぶりに開いたパソコンには恩師アユカル先生の訃報が友達から転送されていた。お通夜も告別式もとっくに終わっていた。どうしてあの夜、あの日、メールをチェックしておかなかったのだろう。後悔で頭が真っ白になる中で先生と過ごした日々が甦る。わたしの学んだ学科は「鬼のイスパ」という異名をとるほど、先生が鬼になって鍛える、予習復習の欠かせないイスパニア語学科。中でも一番厳しかったのがアユカル先生。一学年50人ほどの学生が半分に分けられて進められる授業は25人、一対一で行われる授業は最低でも3回は「あてられる」。もたもたしていると、「ウノ ドス トレス」(いち、に、さん)とカウントし、3秒以内に回答しなければならない。わたしは巻き舌がどうにも苦手だった。それを見抜いた先生はにんまりと、わざと巻き舌の単語を組み合わせた言葉、「鉄の塔」(トレデイエロ)を質問。教室中が静寂そのものになる中でわたしの舌は硬直。失敗した。以来、先生は執拗なほどわたしに巻き舌の単語を用意した。なんて意地悪なんだろう。こんな先生大嫌い。そんなわたしの気持ちを見抜いて先生が片言の日本語で言う。「あなたがスペイン語を習得するためです」。厳しさは先生の愛情の賜物。以降、通学電車の中で巻舌を特訓。
 必死で先生について過ごした4年間。先生のおかげで人生の中で一番充実した日々を過ごせた4年間。今は天国に昇天された先生に恥じぬよう生きていこうと思っている。アディオス、アユカル先生。

 
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